42歳での妊活、特に体外受精に取り組む女性にとって、採卵数や胚の質といった「現実的な数字」は、希望と不安の入り混じる重要な指標です。年齢を重ねるごとに妊娠率や出産率が下がることは広く知られていますが、その一方で、「実際に42歳ではどの程度の可能性があるのか」「どうすれば少しでも確率を高められるのか」を知りたいと感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、42歳での体外受精における妊娠の可能性を冷静に見つめつつ、年齢別の採卵数データや胚盤胞になる確率、そして確率を高めるためにできる工夫をわかりやすくご紹介します。

42歳での体外受精の現実的な可能性

​42歳での体外受精（IVF）において、妊娠の可能性は年齢とともに低下する傾向があります。​一般的に、42歳での体外受精による妊娠率は約10～20％とされ、流産率は40％を超えることが報告されています 。​これは、卵子の数や質の低下、ホルモンバランスの変化、子宮内膜の状態など、加齢に伴う生理的な変化が影響しているためです。​

採卵方法については、年齢や卵巣の状態に応じて選択されます。​一般的な方法としては、排卵誘発剤を使用して複数の卵子を育てる「刺激法」と、自然な排卵周期に合わせて採卵する「自然周期法」があります。​

42歳での体外受精は挑戦的な側面もありますが、適切な治療法の選択と生活習慣の改善により、妊娠の可能性を高めることが期待されます。​専門医との綿密な相談を通じて、自身に最適なアプローチを見つけることが大切です。

【年齢別】採卵数の平均データ

この章では、年齢が上がるにつれて採卵数がどのように変化するか、以下の3つの視点から整理します。

年齢が上がると平均採卵数は減少する

こども家庭庁から公開されている資料では、年齢と平均採卵数のグラフが紹介されています。グラフの内容を読み取ると、概ね以下のような傾向が見られます。

これによると、加齢に伴い採卵数が明確に減少する傾向が示されています。

出典：プレコンセプションケアの提供のあり方に関する検討会 第2回｜こども家庭庁

年齢とともに卵子の質にも注意が必要

採卵数が減るだけでなく、卵子の質の低下も進みます。資料では、染色体異常を持つ胚の割合が35歳を過ぎて急激に上昇することが示されています。つまり、同じ個数の卵子を得られても、良好胚の確保が難しくなる可能性があるため、量と質の両方を考慮する必要があります。

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妊娠・出産を目指すなら「必要な採卵数」も増える

先ほどと同じ資料によると、「1児を得るために必要な卵子数」は以下のとおりです。

高年齢になるほど、目標のためにより多くの卵子が必要になる現実も浮き彫りになります​。

このように、採卵数は年齢とともに減少し、それに比例して妊娠までに必要な試行回数や治療負担も増える傾向があります。

42歳の採卵数と胚盤胞になる確率について

採卵した卵子が受精し、胚盤胞まで育つ確率も年齢によって大きく変わります。一般的に、35歳以下では胚盤胞到達率は約50％前後とされますが、42歳では30％以下に落ち込むケースが多くなります。

例えば、6個採卵 → 受精卵が4個 → 胚盤胞まで育つのは1～2個程度、というシナリオが一般的です。

また、染色体異常を持つ割合が高まるため、たとえ胚盤胞になったとしても「移植に適した良好胚が得られるか」は別の問題となります。

胚盤胞に到達しても移植・妊娠にはさらに壁がある

42歳で得られた胚盤胞がすべて着床・妊娠につながるわけではありません。実際には、移植あたりの妊娠率は10～15％程度とされ、そこから流産率も高くなることが知られています。（流産率は40％以上ともいわれます。）

このため、「1回の採卵で妊娠に至る」ケースはむしろ例外であり、複数回の採卵・胚移植を前提とした治療計画が必要とされます。

42歳から採卵数を増やすためにできること

42歳での体外受精において、採卵数を増やすための一般的な方法を以下にご紹介します。​

漢方による体質改善

漢方医学では、卵巣機能の低下や血流の滞りが採卵数の減少に影響すると考えられています。​漢方薬を用いて体質を整えることで、卵巣の働きをサポートし、採卵数の増加が期待されます。​

実際に、漢方薬と病院での不妊治療を併用したことで採卵数が増加し、妊娠に至ったケースも多数あります。 ​

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排卵誘発法の工夫

排卵誘発法を工夫することで、採卵数の増加が期待されます。​例えば、クロミフェンやレトロゾールなどの経口薬や、FSH製剤を用いた低用量FSH漸増療法が用いられます。​また、GnRHアゴニストやGnRHアンタゴニストを使用する方法もあります。​

卵巣の反応を見ながら適切なタイミングで採卵を行うことで、採卵数の増加が期待されます。 ​

生活習慣の見直し

適切な栄養摂取、適度な運動、十分な睡眠など、生活習慣を見直すことで、卵巣機能の改善が期待されます。​また、ストレスの軽減も重要であり、リラクゼーションや趣味の時間を持つことが推奨されます。​

これらの方法を組み合わせることで、42歳での採卵数の増加が期待されます。​個々の体質や状況に応じて、専門医と相談しながら最適な方法を選択することが重要です。

42歳の妊活で採卵数以外に気にしておくべきこと

体外受精において「採卵数」は確かに重要な指標のひとつですが、それだけでは妊娠の可能性は語れません。特に42歳という年齢を考慮した場合、ほかにも見落とせないポイントがあります。

以下では、採卵数以外に重視すべき要素を3つ紹介します。

胚の質と着床環境

卵子の数が確保できたとしても、すべてが良好な胚になるとは限りません。年齢とともに染色体異常のリスクが上がることも知られており、胚の質を高める努力が不可欠です。

そのほか、子宮内膜の厚さや血流、ホルモンの状態など、着床に適した環境が整っているかも重要です。

精子の運動率など男性側の状態

妊活において、女性側だけでなく男性側の精子の運動率やDNA断片化率も大きく影響します。年齢が上がるにつれて精子の質も変化するため、男性も検査を受けたり、生活改善を行ったりすることが妊娠率向上につながる可能性があります。

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治療の選択

42歳では、治療ステップの進め方や終了の判断も重要なテーマになります。どのタイミングで次の治療法に切り替えるか、または治療を継続するかを考えるうえで、医師との信頼関係や自身の価値観の整理が必要です。

また、繰り返される治療と結果に一喜一憂する精神的負担に対して、カウンセリングやメンタルサポートを受けることも選択肢に入れてよいでしょう。

このように、採卵数にとらわれすぎず、全体のバランスを見ながら妊活を進めることが、結果的に最短の道となる場合もあります。妊娠率を高めるには、複合的な視点からのアプローチが大切です。

漢方薬房こうのとりでは40代からの妊娠・出産実績が豊富にあります

40代の妊活では、「本当に妊娠できるのだろうか」という不安を抱く方も少なくありません。しかし、体調や生活習慣の整え方によっては、妊娠の可能性を着実に高めていくことができます。

「漢方薬房こうのとり」では、40代以降の妊活サポートに特に力を入れており、多くの方が妊娠・出産に至った実績があります。

実際に、42歳での採卵で胚盤胞が5個以上取れたケースは、毎年10件以上にのぼり、これまでの最高出産年齢は50歳、昨年の最高齢出産は47歳という結果も出ています。

無理のない体質改善をベースに、冷え、月経不順、ホルモンバランスの乱れなど、お一人おひとりの体調に応じたオーダーメイドの漢方処方をご提案。体外受精や人工授精など医療機関での治療と並行して漢方を取り入れている方も多く、西洋医学との併用を意識したサポートも可能です。

また、当薬房で漢方を服用された方のうち、半年以内に妊娠判定陽性となった方は50％以上、2年以内では80％以上という高い成果が出ています。（詳しくは漢方薬房こうのとり公式サイトTOPをご覧ください）

40代での妊活は、年齢だけであきらめる必要はありません。

妊娠に向けて「今、自分にできること」を一緒に考えながら、安心して取り組める体づくりをお手伝いします。

ご不安や疑問がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。