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原因不明の不妊とは?検査のカラクリと、妊娠できた人がいる理由

この記事を監修した人

京都薬科大学特命教授 兼 薬剤師
戸口 瑞之
漢方薬房こうのとり 代表

元富山総合薬局代表。現漢方薬房こうのとり代表・管理薬剤師 / 現京都薬科大学特命教授。
飲む量の加減のみ必要で万人に合う現代の中国漢方(中医)に大学病院時代から36年携わる。
漢方薬房こうのとりでは、直近3年で100人以上の方が目標を達成されています。

不妊の原因がわからないと、「妊娠を諦めたほうがよいのか、それとも……」と判断に迷ってしまいますよね。

今回は、原因不明の不妊について扱うとともに、そこから妊娠するためにできることを詳しく紹介します。

実際に原因不明と言われたけれど妊娠できた人の声も紹介するので、参考にしてくださいね。


原因不明不妊とは?

原因不明の不妊とは、基本検査を行っても夫婦がお互い異常なしで、明らかな原因究明ができない場合、それにも関わらず半年以上タイミングを合わせても妊娠に⾄らない場合を指します。

女性側が受ける基本検査と目的は以下のとおりです。

  • 内診・経腟超音波検査
    • 子宮・卵巣を産婦人科的に診察するとともに、超音波プローブを腟から挿入して子宮筋腫・卵巣のう腫・子宮内膜症などの異常がないか確認する
  • 子宮卵管造影検査
    • X線による透視をしながら子宮口から子宮内へ造影剤を注入し、子宮の形や卵管が閉塞していないかを確認する
  • 血液検査
    • ホルモン異常や病気の有無を確認する

男性側は精液検査を受け、精液量、精子濃度、運動率、運動の質、精子の形、感染の有無などを確認します。

これらの検査を行っても異常がないケースに加えて、原因はあれど基本検査で見つからないケースも含めて、原因不明の不妊とされています。

参考:
生殖医療Q&A Q4.不妊症の原因にはどういうものがありますか?1)女性の不妊症の原因 2)男性の不妊症の原因|日本生殖医学会
生殖医療Q&A Q7.不妊症の検査はどこで、どんなことをするのですか?1)女性側 2)男性側|日本生殖医学会

参考:不妊の原因ランキングにも「原因不明」が入る

不妊の原因はさまざまですが、原因不明の不妊は全不妊症の10〜25%を占め、多くの人が悩んでいます。ただし、施設間で報告数に大きな差があることに留意すべきです。

原因不明の不妊は、女性の場合は加齢による卵巣予備機能の低下が最も大きな原因だと考えられており、妊娠・出産年齢が高齢化するにともなって、原因不明の不妊と診断されるケースが増えてきています。

参考:5.不妊の原因と検査│日本産婦人科医会

実は、原因不明と診断されるのには理由がある

原因不明の不妊と診断されるのには、いくつかの理由があります。

まず、基本検査では発覚しない病気が隠れている場合です。精密検査を行うことで、不妊の原因となる病気が発覚するケースがあります。

ただし精密検査は、設備の関係で大手の公的病院でしか受けられず、小さな病院や開業医院では検査が行われないケースがほとんどです。たとえば、子宮内膜炎が不妊の原因とされる人は、不妊で悩んでいる人の約3割と多いですが、これを発見するための腹腔鏡検査を、受診した病院で受けられずに発見されない場合が多いのです。

また、子宮内膜が薄い・硬いといった症状が発覚しても、産婦人科では解決できないため、原因不明と伝えられる場合もあります。

原因不明不妊はどうすればいい?

ここからは、基本検査以外の検査内容や、実際に行う治療などについて詳しく解説します。

さらに詳しい検査を受ける

一般検査で明らかにならない病気が隠れている可能性を考慮して、大手の公的病院を受診して精密検査を行うことを検討しましょう。

精密検査と目的は以下のとおりです。

  • 腹腔鏡検査:子宮・卵巣の状態が確認でき、子宮内膜症や卵管周囲の癒着の発見につながる、また卵巣のう腫や子宮筋腫などがある場合には切除が可能で、多嚢胞性卵巣症候群の治療を行うこともできる
  • 子宮鏡検査:ポリープや筋腫などや内腔の癒着など確認する
  • MRI検査:子宮や卵巣の形の詳しい情報が得られ、子宮筋腫や子宮内膜症などの診断につながる

詳しい検査を行い、子宮や卵巣・卵管の状態を詳しく見ることで、病気が発見できる場合があります。

ほかにも、2回以上流産・死産を繰り返している場合は、不育症を疑い、詳しい検査を行うケースがあります。

不育症とは、妊娠はするけれども継続できず、流産や死産を繰り返す状態です。不育症の診断には、以下の検査を行います。

  • 内診・経腟超音波検査
  • 子宮卵管造影検査
  • 内分泌検査(甲状腺機能・糖尿病検査)
  • 夫婦染色体検査
  • 抗リン脂質抗体検査

これらの検査で不育症の原因がわかると、具体的な治療に移ることが可能です。

参考:
反復・習慣流産(いわゆる「不育症」)の相談対応マニュアル|厚生労働省
生殖医療Q&A:Q7.不妊症の検査はどこで、どんなことをするのですか?│一般社団法人日本生殖医学会

ステップアップで治療を行う

原因不明不妊といわれた場合にまず選択される治療が、超音波検査や排卵検査薬を使用して性交渉のタイミングを決めるタイミング法です。生活習慣の見直しや、漢方による体質改善を併用しながら行うこともあります。

それでも、妊娠が叶わない場合は、事前に採取した精子を調整した精液を子宮内に注入する人工授精に移ります。

さらに治療が1年以上続くと、どこの医療機関でも体外授精をすすめられる場合が多いです。体外授精とは、卵巣を穿刺し採取した卵子を、シャーレ上で精子と受精させ、3~5日培養を行った後、子宮内に移植する(胚移植)方法です。

タイミング法、人工授精、体外受精とステップアップしていく中でも、漢方を使用して子宮内膜を厚くしたり、体を着床しやすい状態に導いたりと体質改善を試みるケースもあります。この場合、医療機関と漢方薬局の連携がとても大切です。

北陸富山の「漢方薬房こうのとり」では、訪れた方の体質や症状を聞き、その方に合った漢方を処方しています。それだけではなく、病院での手術や検査が必要だと判断した場合は、そのご紹介も行っていますので、安心して治療を行えますよ。

参考:不妊治療について|厚生労働省

参考:不妊治療しても授からない確率・割合

不妊治療を行っても授からない可能性があります。30代前半までであれば60%前後、30代後半で70%前後、40代では90%前後と、年齢が高くなるにつれてその確率は上がっていきます。

これは、高齢になるにつれて卵子や精子が老化し、染色体異常の確率が高くなることが大きな原因だと考えられています。

参考:不妊治療の実態に関する調査研究 最終報告書|厚生労働省

原因不明不妊で妊娠できた事例はある?

原因不明の不妊といわれながら妊娠できた人の事例があれば、勇気づけられますよね。ここからは、原因不明不妊から妊娠を叶えた人の声を紹介します。

1

原因不明の不妊といわれてから、生活習慣を整えたり、鍼灸に通ったりしても効果が出ず、漢方を取り入れて妊娠を叶えた方の口コミです。

2

この方は、原因不明の不妊を乗り越えて第1子を妊娠・出産を叶えています。

3

原因不明の不妊で体外受精を行って妊娠した方の声です。

原因不明といわれてしまうと、何も手立てがないのかと不安になるかもしれません。ですが、それを乗り越えて妊娠を叶えた人も多いので、諦めなくて大丈夫ですよ。

原因不明不妊に関するよくある質問

原因不明の不妊になりやすい女性や、不妊とストレスの関係など、不妊に関する疑問は尽きませんよね。ここからは、原因不明に関するよくある質問について解説します。

不妊になりやすい女性に特徴はある?

日本生殖医学会で取り上げられている不妊になりやすい女性の特徴は以下のとおりです。

  • 月経異常がある
  • 性感染症・骨盤腹膜炎の既往歴がある
  • 以前に子宮筋腫・子宮内膜症を指摘されている
  • 35歳以上の女性

また、不健康な生活習慣を送っていたり、過度なアルコール摂取や喫煙を行っていたりする人は、卵子の質が落ちたり、子宮内膜も薄くなりやすかったりするため、不妊になりやすい傾向にあります。

ほかにも、極端なダイエット経験がある人は、ホルモンバランスの乱れなどから不妊になる場合があります。

参考:生殖医療Q&A Q5.どんな人が不妊症になりやすいのですか?1)女性側 2)男性側|日本生殖医学会

昔は不妊症がなかったって本当?

「昔は不妊がなかった」といわれることもありますが、実際は昔から不妊に悩む女性はいました。諸説ありますが、文化の影響(宗教上不妊は「罪悪」といわれたり、不妊に悩む女性は縁起が悪い存在とされてきたりする)などで、表立って不妊について語られてこなかったというのが理由としては有力です。

現代は、以前よりも不妊に悩む女性が増えたのはまぎれもない事実です。昔よりも不妊が増えた理由は、ライフスタイルの変化や、晩婚化に伴う出産年齢の高齢化だと考えられています。

参考:患者から見た不妊治療のあり方に関する研究|厚生労働省

ストレスによる不妊は「原因不明」になりやすい?

不妊の原因にストレスが挙げられます。ストレスを抱えていても、体の症状に出ていない場合も多く、原因不明の不妊と扱われやすいです。

今までにストレスで生理が止まった経験をした方も多いのではないでしょうか。その理由は、ストレスが女性ホルモンの分泌に大きな影響を与えているからです。

女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンは、妊娠に大きく関わっています。妊娠にまつわるそれぞれの働きは、以下のとおりです。

  • エストロゲン:子宮内膜を厚くして、妊娠に備える
  • プロゲステロン:基礎体温を上げ、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を安定させる

自律神経とホルモン分泌を司るのはともに視床下部であり、自律神経とホルモン分泌は互いに影響を及ぼし合っています。ストレスを受けると自律神経が乱れてしまい、エストロゲンやプロゲステロンの分泌にも影響を及ぼします。

エストロゲンやプロゲステロンの分泌が乱れることで、生理周期が乱れたり、受精卵がうまく着床できなかったりすることが考えられるため、ストレスを溜めないことが妊娠するには必要だと考えられるでしょう。

参考:仕事が忙しいのですが、睡眠不足は女性ホルモンの分泌にも影響しますか?│OMRON

原因不明不妊で悩んだら北陸富山の「漢方薬房こうのとり」にご相談を!

原因不明の不妊といわれてしまうと、明確な治療法がなく、不安が募るばかりですよね。

ですが、医療機関では原因が見つけられなかったり、見つけられても処置が難しかったりするケースも、漢方で解消できる場合があります。

北陸富山の「漢方薬房こうのとり」では、卵子や精子の質や、子宮内膜の厚みや硬さなどの漢方で解決できる部分はサポートを行い、もし手術や検査が必要であれば、おすすめの医療機関を紹介しています。

ほかにも、医療機関では治療できなかった原因不明の不妊でも、漢方を使って妊娠を叶えた人のサポート実績も豊富です。

1人ひとり丁寧に体質や症状をヒアリングし、その方に合った漢方を処方していますし、相談内容には納得してもらえるまでしっかりと回答しています。

北陸富山に店舗がありますが、オンラインでも相談を受け付けているので、店舗での相談はもちろん、遠方の方はオンラインで気軽に問い合わせてくださいね。

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