当帰芍薬散で基礎体温は上がる?排卵や妊娠しやすさへの影響も解説

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妊活中に基礎体温が上がりにくかったり、低温期が長引いたりして、市販の当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)に頼る方は少なくありません。
漢方は体質に合う処方が土台となるため、自己判断で済ませず専門家の知見を仰ぐことで、より適切なアプローチが見つかります。
この記事では、基礎体温への働きや注意点、服用期間の目安を詳しく解説します。
漢方の適切な取り入れ方を理解すると、冷えを和らげながら、妊娠に向けた健やかな体づくりを前向きに進められるでしょう。
当帰芍薬散で基礎体温は上がる?妊娠できる?
当帰芍薬散を服用してすぐに、基礎体温が上昇するわけではありません。
漢方はカイロのように外から熱を加えるものではなく、体質を整えた結果として、体温のリズムを本来の健やかな状態へ導くものだからです。
服用によって「冷えが和らいだ」と感じることはあっても、それは薬の力で強制的に体温を上げた結果ではありません。
巡りが改善されるにつれて、乱れていたグラフが理想的な二相性に近づいていきます。
こうした「体質そのものの変化」が、当帰芍薬散に期待される役割といえます。
当帰芍薬散が基礎体温に与える効果
当帰芍薬散は、体内の巡りを改善することで、基礎体温のリズムを本来の状態へ整える処方です。
血管を拡張して熱の搬送を助けるとともに、ホルモンバランスの乱れを調整する働きをもちます。
具体的に基礎体温のどのような課題へアプローチするのか、主な2つの作用をみていきましょう。
基礎体温への効果1)血流改善による深部体温へのアプローチ
基礎体温が低い状態の背景には、熱を運ぶ「血(けつ)」の不足や、巡りを妨げる「水(すい)」の滞留があります。
当帰芍薬散は血を補いながら毛細血管を広げて、血液の循環を促す作用をもちます。
全身の血行が良くなることで、手足の冷えだけでなく、子宮や卵巣がある骨盤内の深部体温が維持されやすくなるのが特徴です。
さらに、余分な水分を排出する働きが、冷えの原因となる「水毒(すいどく)」の解消を助けます。
体の中で熱を作る力を高めるのではなく、熱が効率よく全身へ伝わり、逃げにくい環境を整えるのがこの処方のねらいです。
内側から温める力を引き出すことで、体温の安定を図ります。
基礎体温への効果2)低温期と高温期の安定(ガタガタ改善)
基礎体温がガタガタと不安定になる原因の1つに、ホルモンバランスの乱れがあります。
卵巣への血流が不足すると卵子の発育が滞り、排卵後の黄体機能が十分に働かなくなるケースが少なくありません。
当帰芍薬散は血行を改善することで卵巣へ栄養を届け、ホルモン分泌のサイクルを整える助けとなります。
その結果、低温期から高温期への移行がスムーズになり、高温期を適切な期間維持できる状態へと導かれます。
服用を継続することで、乱れていた体温のリズムが緩やかに整い、理想的な二相性のグラフを描く準備が進みます。
体調の変化とともにグラフが安定していくのが、体質改善が進んでいる1つの目安です。
妊活における当帰芍薬散の具体的なメリット
当帰芍薬散を服用する利点は、基礎体温の安定だけにとどまりません。
血流を促し、体に不足している栄養を補うことで、受精から着床に至るプロセスを多角的に後押しします。
妊活において、具体的にどのようなメリットが期待できるのかを確認しましょう。
排卵を助け卵子の質を向上させる
卵子の成長には、卵巣への十分な血液供給が必要です。
当帰芍薬散は血行を促進し、卵巣へ酸素や栄養を届ける働きを助けます。
血流が整うことで卵胞が育ちやすい環境が作られ、質の良い卵子の発育が期待できます。
年齢とともに卵子の状態が気になる方にとっても、骨盤内の血巡りを保ち、卵巣に栄養が行き渡る状態を維持することは大切です。
当帰芍薬散が体内の巡りを整えることは、健康的な排卵のリズムを守ることにもつながります。
子宮内膜を厚くし着床を助ける
受精卵を迎える子宮内膜を、厚く柔らかい状態に整えることも重要です。
当帰芍薬散は血流を促し、子宮への血液供給量を増やす働きをもちます。
十分な血液が流れ込むことで内膜が厚くなり、着床しやすい環境が整います。
内膜が薄いと悩む方の中には、骨盤内の血流が滞っている傾向にある人もいます。
巡りを改善し、成長に必要な栄養を届けることで、妊娠を継続するための健やかな土台作りを後押しします。
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黄体機能不全の改善
高温期が短い、あるいは全体的に体温が低い状態は、黄体ホルモンの分泌不足が疑われる「黄体機能不全」の可能性があります。
当帰芍薬散は、血(けつ)を補いながら巡りをよくし、排卵後の黄体機能が正常に働くよう促す処方です。
ホルモンバランスが整い、高温期が14日程度安定して続くようになると、妊娠の可能性も高まります。
周期の乱れが気になる場合、当帰芍薬散が体質を整えて自律的なホルモン分泌を助けます。
血行を改善して体の内側から土台を整えると、健やかな排卵のリズムが守られやすくなります。
出典:女性の健康支援者のためのTEXT BOOK 改訂2版|国立研究開発法人 国立成育医療研究センター
妊活中に当帰芍薬散を服用する際の注意点
不妊治療の現場で処方される機会が多い当帰芍薬散ですが、すべての方に適しているわけではありません。
体質に合わない服用は、期待した変化が得られないだけでなく、かえって体の状態を損なうリスクも含まれています。
自身の「証(しょう)」に合致しているかを正しく見極めることが、現在の不調を改善し、健やかな体作りを進めるための前提条件となります。
妊活での処方は慎重にすべき理由
漢方薬の適切な選択には高い専門性が必要ですが、臨床現場の医師が必ずしも漢方の深い知識をもっているとは限りません。
製薬会社の担当者から提供された情報をもとに処方されるケースもあり、一人ひとりの体質が正しく反映されない現状があります。
また、現在保険で適用される漢方エキス製剤は、1980年代と比較して有効成分の濃度が30%程度にまで低下している点に注意が必要です。
かつてのような濃度を保てない製剤では、期待通りの変化を得るのが難しい場面も少なくありません。
処方の知名度だけで判断せず、今の自分に本当に合っているのかを冷静に見極める姿勢が不可欠です。
BMI20以下のやせ型や瘀血(おけつ)タイプへの影響
当帰芍薬散が生理周期を整える助けとなるのは、基本的にはふくよかな体型の方に限られます。
一方で、BMI20以下のやせ型の方が服用を続けると、血の巡りが滞る瘀血(おけつ)をさらに悪化させる懸念が生じるため、慎重な判断を要します。
自身の体質を考慮せずに服用することは、妊娠に向けた骨盤内の環境をかえって乱すことにつながりかねません。
良かれと思って始めた習慣が、結果として逆効果になってしまう事態は避けたいものです。
特にやせ型の方は、現在の体質にその処方が本当に合っているのかを、事前にしっかりと確かめておきましょう。
妊娠後の安胎薬(あんたいやく)としての役割
妊活中の服用には慎重な判断が必要な当帰芍薬散ですが、妊娠が成立した後は心強い味方として活用されています。
古くから妊娠を維持するための安胎薬(あんたいやく)として用いられてきた歴史があり、流産や早産の予防を目的として選ばれるのが一般的です。
妊娠初期に起こりやすい腹痛やむくみ、冷えなどを改善し、胎児へ栄養を届ける環境を整えるのがこの漢方の役割といえます。
血行を促し母体の土台を安定させる作用は、健やかなマタニティライフを支えてくれます。
【ブログ・知恵袋・SNS】当帰芍薬散で基礎体温が上がった・下がった人の声
当帰芍薬散による基礎体温の変化は体質によってさまざまで、上がったという声がある一方で、変化を感じられなかったという報告もみられます。
こうした個人差を知っておくことが、自分に適した方法を見極める参考になるかもしれません。
「基礎体温が上がった」という声
https://x.com/hrmt1994/status/1834348075533705694
https://x.com/yamimimiminau/status/1978359091605995553
https://x.com/yckk_bb/status/1692676458534064184
SNSでは、当帰芍薬散を飲み始めてから基礎体温の変化を実感する声がみられます。
具体的には「全体的に体温が上がった」「37度台の高体温を記録した」といった投稿があり、体が温まっている手応えを感じている方がいるようです。
こうした声を確認すると、靴下の着用やよもぎ蒸しなど、ほかの温活と組み合わせて取り組んでいるケースも少なくありません。
以前の妊娠時にも服用していたという体験談もあり、自分の状態に合う方法を見つけることが、良い兆しを引き寄せる1つのきっかけといえるでしょう。
「効果なし」「合わなかった」という声
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1412659589
https://x.com/CqBNlNxk4HJPJju/status/1624008684484587521
https://x.com/jazzy_song/status/1720762215312286196
「半年以上飲んでいるのに基礎体温が上がらない」「冷えも改善しない」といった声はSNS上でもみられます。
当帰芍薬散はすべての人に同じような変化をもたらすわけではなく、体質や生活習慣によって結果に差が出ることも珍しくありません。
なかなか手応えが得られないときは、今の処方が自分に合っているかを見直すよいタイミングです。
専門家に相談することで、今の体により適したアプローチが見つかることがあります。
【FAQ】当帰芍薬散と基礎体温の関係に関するよくある質問
ここでは、当帰芍薬散の服用と基礎体温に関してよく寄せられる疑問を取り上げ、一般的な目安を解説します。
副作用や好転反応はある?
当帰芍薬散は体への負担を抑えた漢方ですが、体質によっては副作用が現れることもあります。
主な症状には、胃の不快感や食欲不振、吐き気といった消化器系の不調が報告されています。
これは、胃腸がもともと弱い方が服用した際によくみられる傾向といえそうです。
また、発疹やかゆみなどの皮膚症状が出た際は、アレルギー反応のおそれがあるため、服用を一旦控えて様子をみるのが賢明です。
一方で、東洋医学で「好転反応」と呼ばれる一時的な症状の悪化については、医学的な根拠が明確ではなく、実際には副作用であるケースも少なくありません。
体調に異変を感じた際は自己判断で服用を継続せず、早めに医師や薬剤師などの専門家へ相談するようにしてください。
出典:ツムラ当帰芍 薬散エキス顆粒(医療用)|独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
葉酸サプリやビタミンとの飲み合わせは大丈夫?
妊活中によく活用される葉酸サプリやビタミン類との飲み合わせについては、基本的に問題ないといわれています。
当帰芍薬散の成分とこれらの栄養素が互いに干渉し合うという報告はなく、併用している方は大勢います。
ただし、複数の漢方を組み合わせる場合には気をつけるべき点もあります。
ほかの漢方にも同じ生薬が含まれていると、成分の過剰摂取につながるおそれがあるためです。
サプリメントについても、添加物や含有量によっては体への負担が変わることもあります。
不安がある場合は、一度専門家に現在飲んでいるものをすべて伝えて、相性を確かめておくと安心です。
服用期間や効果が出るまでの目安は?
当帰芍薬散を服用してから基礎体温や体の変化を実感するまでの期間には個人差があり、一概にはいえません。
漢方は体の巡りを整えながら体質の底上げを目指すアプローチのため、一般的には1カ月から3カ月(およそ3周期)程度は継続して様子をみるのが1つの目安とされています。
数日程度の服用で劇的な変化を期待するのではなく、数周期にわたる基礎体温の推移を観察することで、微妙な変化に気づけることもあります。
焦りを感じることもあるかもしれませんが、まずは数カ月単位でじっくりと自分の体と向き合ってみることが、納得のいく結果につながりやすいといえます。
出典:
当帰芍薬散|クラシエ
漢方治療エビデンスレポート|日本東洋医学会
基礎体温や妊活の悩みは、専門家による漢方相談へ◎
当帰芍薬散は血の巡りを整える一方で、体質や体調によっては副作用が現れるおそれもあります。
自分に合わないものを飲み続けたり、無理をしたりすると、体に負担がかかることもあるでしょう。
市販薬で済ませず、専門家が処方することで、自分の状態に合わせた細やかな調整が進みます。
目に見える症状を抑えるだけでなく、巡りを根本から整える体づくりが、妊活を支える1つの助けになるといえるでしょう。
北陸富山の「漢方薬房こうのとり」では、基礎体温表を基に体質を見極め、体に優しい提案を行っています。
実績として、2023年7月1日から2025年6月30日までの2年間において、一定の条件を満たした方のうち192名中171名が2年以内にご懐妊されており、妊娠判定陽性率は89.06%となっています。
遠方にお住まいの場合はオンライン相談も利用できるため、まずは基礎体温表を準備して、今の状態を詳しくみていきましょう。
お悩みを1つずつ解決していきましょう。











